2014年8月31日日曜日

快便を維持する大事なポイントはやっぱり「トイレタイム」小学生の便意の我慢と便意の消失の原因

最近、ぎりぎりまで寝ていて、うんちをしないまま登校、しかも学校でうんちができないという小学生が増えていて問題になっています。食物繊維の摂取が少ない、夜遅く就寝するなどライフスタイルが数年前とは全く異なるために小学生にまで生活習慣病が及んでいるのは、驚きです。

トイレタイムは慣れた場所が快適なのは当たり前ですが、便意をもよおしても、うんちをしたと友達にばれるのが恥ずかしくて、がまんするという子が多いのは今も昔も同じです。

学校では、トイレを明るく清潔に改築するなどして対策を練っているそうです。そんな状況の中で注目したいのが、日本トイレ協会が行っている「学校トイレ出前教室」です。うんちは恥ずかしいものではなくて、生きていくうえで自然なこと、とても大切なこととわからせるための出前教室なのだそうです。

小さなうちから、うんちについてきちんと知っておく、これはとても大切なことだと思います。首都圏の小、中学生、高校生350人に行った1子どものライフスタイルと排便実態に関する調査(カゴメ)」で、親則正しく排便をするという子どもは38%。残りの42% の子どもたちは排便をしない日もある、しない日のほうが多いと答えているのです。
高校生女子だけを見ると、その割合は66% にものぼりました。排便がなかった最長日数が5日以上という中学生女子は22%、高校生女子は36%。しかも便秘になったときにどうするかというと、したくなるのを待つだけという回答が60%、一方、ヨーグルトや冷たい牛乳を飲むと答えた子が12%、薬を飲むという子が8% でした。

この数字を見ると、いかに子どもたちが排便に無頓着で、ぅんちは健康のバロメーターなのだという意識が薄いかということがわかります。
年齢が上がってくれば、自分の体を管理する責任が出てきます。自分の体は大切にしなくてはいけないということを伝える意味でも、その子が将来慢性の便秘や腸の病気に悩むことがないようにする意味でも「うんち教育」は早いうちにしておくべきでしょう。

生理前や妊娠中など、体の変化で便秘を経験することの多い女性。便秘になっても「またか」とい無意識でいる人も多いのではないでしょうか。確かにあまり深刻にならず、気楽に構えることも必要です。
でも、便秘になるにはさまざまな原因があり、症状もいろいろ。深刻な便秘のシグナルのこともありますから、便秘のことをもっと知っておくと安心です。

便意の我慢と便意の消失

2014年8月30日土曜日

さわやかなトイレタイム あなたの今朝のうんちは健康でしたか?

いいうんちしてますか?
今朝、あなたはトイレへ行き排便をすませましたか?
どんなうんちかきちんと観察したでしょうか?

 健康的な腸をつくるためのメニューをいろいろ提案してきましたが、きちんと食べたら、きちんと出す。
排便は食べることと同じくらい大切なことです。では、どんなうんちが理想的なのでしょうか。まず、形状と量は、とぎれず長めに出るバナナ1~2本分。
とぐろ状もOKです。色は比較的明るい黄褐色や黄土色、あるいは茶褐色。
食物繊維をきちんと摂って、腸内細菌のバランスがよく、善玉菌が活発に動いていると、ほどよい柔らかさで形を保ち、明るい色の便が出ます。
うんちは腸の中で最近たちがどのように働いているかを感知するバロメーターでもあるのです。
観察する際にはにおいもチェックしてください。健康的なうんちはにおいはあっても、悪臭ではありません。においのない健康的なガスが便全体に広がって  いるのが理想ですから、結果として、よいうんちは水に浮きます。


あなたの今日のうんちは?
  • ロコロタイプ不規則な生活が続いていませんか?
  • 太くて短いタイプ外食が多く、食物繊維不足です。
  • バナナタイプ腸内細菌のバランスがよく、健康的です
  • ドロドロタイプ腸内は悪玉菌優勢。消 化不良ぎみ。
  • 水っぽいタイプ消化不良。
悪玉菌が増えるにつれて、においは強く、腐敗臭をおびた悪臭へと変化し、便も沈んできます。これにともないおならも臭くなります。
もちろん、腸内フ ローラ がひとりひとり違うように、多少の個人差があります。自分にとって体調のいいときの便の状態、体調がすぐれないときの便の状態を知るためにも、毎朝「観 便」することで変化に気づくことができるのです。

さて、理想はほどよい硬さのバナナみたいなうんちですが、これが太くて短くなってくると、食物繊維不足、 加えて水分の摂り方が不足していることもあります。もっと短いコロコロタイプになったり、便秘のあとに下痢を伴うようなら、不規則な生活やストレスが原因 の便秘。

水溶性の食物繊維が不足すると腸内で水分が吸収されて便が硬くなってますます出にくくなっています。
思い当たる人は生活習慣を改善したり、ストレ スを取り除く手だてを考えて、気持ちを切り替えることが大切です。

反対に柔らかすぎてバナナの形にならないときは消化不良を起こしている場合があります。 柔らかくて細い便になる場合も消化不良や冷たい飲み物の摂りすぎが原因のことが多いのですが、けいれん性の便秘や過敏性腸症侯群、大腸にポリープやガンができている場合にもみられるので、続くようでしたら、検査を受けましょう。

便のうちの90% が水分という水状の下痢は、消化不良が原因のことが多いのですが、1日に10回以上続く場合や腹痛や嘔吐、発熱を伴う場合はすみやかに医療機関にかかりましょう。

このように、うんちは病気のサインも送っています。胃、十二指腸、大腸の上部など消化器の上部に潰瘍やポリープがあるなどして、出血がある場合は、黒いコールタール状の便になります。

貧血で鉄剤を服用していたり、食べたものの影響がある場合を除いて、検査が必要です。また、消化器の下部から出血している場合は、便に赤い血が混じります。

大腸下部にポリープ、もしくは直腸ガンの疑いも出てきます。肝臓障害で胆汁の生成がうまくいかなかったり、胆石などが原因で胆汁が腸管にうまく流れないと、まるでバリウムを飲んだときのように灰白色の便になります。
さらに、細い便やトコロテン状の透明な粘液が混じっている便は、腸に炎症が起きていたり、腸のぜん動運動が過敏(過敏性腸症候群)になっている現われです。お母さんは、赤ちゃんの体の状態を便で判断しますが、赤ちゃんでなくても、大人も便が送ってくるサインを見逃さないことが肝心なのです。

2014年8月29日金曜日

食物繊維を十分に摂取する

  1. きなこ大さじ3杯分(21g)
  2. おからおから1/2カップ
  3. 生いもこんにゃく110g
  4. ごぼうきんぴら1人分(60g)

4つのうちどれが食物繊維量が多いでしょうか?
すぐに答えがわかるなら、食物繊維のプロです。でも、食物繊維量というのは、一見しただけではなかなかわからないものです。

正解は1位がおからで5.8g。

おからは食物繊維の王様なのです。2位がきな粉で3.・5g。3位がごぼうで3.4g。4位は生いもこんにゃくで3.3g。これら4つの食品は実はどれも食物繊維を多く含む優良食品としてインプットしておくと便利です。

老人ホームなどでは夕食におからやごぼうをメニューとして出すと翌日はおむつ交換が大変だというエピソードをよく聞きます。

昔から、肉や魚などをメインディッシュにするときは、その2倍の野菜が必要といわれています。メインディッシュ一皿に少なくとも食物繊維豊富な野菜メニューの副菜が2品必要です。

six dayを実行しようとするならば、これにいも類の一皿を添えるとよいでしょう。
たとえば、ごぼうを噛むのが苦手な人や、硬いものを受けつけないお年寄りや幼児にも、手軽に食物繊維が摂れるメニューをふんだんに載せています。

旬の野菜を使えばさまざまなメニューで楽しめますが本当に忙しくて、野菜メニューが作れそっもない人は、時間のあるときに多めに作っておいて冷凍するほか、摂取する野菜の種類を増やすために、冷凍野菜もおすすめ。

旬の野菜をパックしているので、ビタミン量は生に比べて決して劣りません。むしろ冷蔵庫に放置された野菜よりはずっとビタミンが多いことも覚えておきましょう。

1週間くらい作りおけるファイバーたっぷりの常備菜も便利です。

 また、スピードクッキングのための野菜も覚えておくと便利。たとえばレタス類やキャベツなら、包丁なしでちぎって使えます。グリーンアスパラガスやプロッコリーなら、電子レンジで加熱するか、フライパンに湯を入れてゆでこぼし、ソテーすれば、たちまち一品野菜メニューを増やすことができます。

そんなときにスライスアーモンドなどのナッツ類を買い置きしておいて、パラパラと散らせば、おいしさも食物繊維畳も、ビタミンEもアップします。

外食のときも賢くメニュー選びおいしさを印象づけるメニューが並ぶレストラン。おふくろの味の店でもない限り、食物繊維をたっぷり摂れるメニューはなかなか見つからないかもしれません。

でも、注文のしかたさえ工夫すれば、外食で、食物繊維を摂ることは可能です。たとえば、行ったお店で焼き肉定食とすき焼き定食があったとします。あなたはどちらを注文しますか? 焼き肉定食の食物繊維量は少なく、一方、すき焼き定食はしらたきや生しいたけが加わるので食物繊維が多め。

腸の健康を考えるなら、だんぜんすき焼き定食を選ぶべきなのです。そば店では何を選びますか?

うどんの食物繊維量は1玉(200g) で1.0g。そばなら1玉(200g) で4g。そばは食物繊維が豊富で、毛細血管を丈夫にするルチンというフラボノイド化合物を含み、高血圧を予防する穀物としても注目されています。

さらに山菜がプラスされれば、繊維量はアップ。もちろん好みもありますが、うどんとそばのどちらか迷ったら、そばにしてみるのも手です。

カフェでランチのとき、サンドイッチとハンバーガーならどちらにしますか?どちらも決して多くはないけれど、フィリングがバラエティーに富んでいるサンドイッチのほうが腸のためになりそうです。もしもパンを全粒粉やライ麦などにできるならば、そちらを選びましょう。

そしてサラダやコーンスープなどをプラスしましょう。

では、刺身定食とにぎり寿司ではどうでしょう。刺身定食はつまを食べたり、おひたしなどつけ合わせの副菜があるものを選ぶのが賢明。

食物繊維量のとても少ないにぎり寿司を食べるときは、もずく酢を副菜に頼むなど、工夫が必要です。

カレーライスとドライカレーで迷ったら、カレーライスを。サラダやフレッシュジュースを合わせてとるようにすれば、味のバリエーションも楽しめますし、繊推量をアップできます。


おやつにも食物繊維をたくさんとれるものを選ぶのがポイントです。干し柿、プルーン、干しあんず、レーズンなどのドライフルーツをそのままかじるだけでも。甘栗50g には4g以上の食物繊維が含まれていて、これは便秘によいといわれるバナナ3.5本分に相当します。

アメリカのナチュラル派の人たちは、ポケットにドライフルーツやナッツを詰めて、ぶらぶら歩き(トレッキング) しながら食べる[
トレイル・ミックス]が大好き。休日に、会社の昼休みに、ちょっとしたトレイル・ミックスを楽しんでみてはいかがでしょう?


2014年8月28日木曜日

悪玉菌はできる限り減らす

腸の中には400~500種の細菌が常にすみつき、その数は100兆個、重さにするとおよそ1kgにものぼることは説明したとおりです。

この細菌たちのほとんどは大腸にすんでいて、生体に対して免疫を高めるなど、よい作用を行う善玉菌と、ガンの原因ともなる腐敗物質を出す悪玉菌、そのときの状況で悪玉菌に変化することもある日和見菌などがあります。
それぞれの菌は同じ種類のものがかたまりになって活動していることが多く、抑制したり、けん制したりしながら、腸内で共生しています。
その様子がお花畑に似ているので、腸内の菌の分布を「腸内フローラ(腸内菌叢)」と呼びます。

善玉菌が優勢の「腸内フローラ」であれば、健康が維持され、心身ともに快適で、悪玉菌がはびこると体調が悪くなるという状態が生まれるのです。腸内フローラは長寿と無縁ではないさまざまな菌の分布図、腸内フローラは動物の種類によっても違うし、人間同士の問でも個人差が大きく、顔の造作と同じようにひとりひとりに特徴があります。

新生児が母親の産道を通るときにさまざまな菌が口から体内に入り、その際に、どんな菌がすみつきやすいかが決まるともいわれています。
個人差があり、そのうえに加齢や食事、ストレス、薬(抗生物質) の服用などによっても絶えず変化している腸内フローラ。もっとも大きな変化は加齢によるもので、善玉菌は出生直後に急激に増えて優性となり、離乳期までにいったん安定しますが、成長期を経て老年期に至るころには逆転現象が起こってきます。

善玉菌の代表のビフィズス菌は、乳糖とオリゴ糖をエサに繁殖し、乳糖を乳酸と酢酸に分解し、腸内を酸性にして有害菌の繁殖を抑える働きをします。ある調査では、長寿村のお年寄り(平均82.1歳) の腸内フローラは、都内の老人ホームのお年寄り(平均78歳) よりビフィズス菌が12% 多く、ウェルシュ菌が34% 少ないという結果が出ています。
長寿と腸内フローラは無縁ではないということがわかります。長寿ばかりではなく、はつらつとした若い体でいるための鍵が腸内フローラにあるといえるのです。

若々しい肌を保つための基礎化粧品やメイク用品が話題の昨今。でも、腸がきれいでなければ、いくら上等な化粧品を表面に塗っても徒労に終わってしまうでしょう。

体の中からきれいにして、はりのある肌をつくつておかなくては、輝くような美肌はのぞめないのです。腸のコンディションが悪くて悪玉菌が増えてくると、肌はどのように影響を受けるのでしょう。

まず、悪玉菌の増加で腸内に有害物質が生成されます。それが腸管から吸収されると、肝臓がフル回転で解毒しようとします。すると、肝臓の負担が増えるために全身の代謝が低下してしまうのです。肌は真皮で細胞分裂を繰り返しながら、4週間で絶えず新しい皮膚に生まれ変わっています。
代謝が低下している状態では、肌の生まれ変わりのサイクルが停滞し、古い角質化した肌が残ってしまうのです。そのためにくすみの目立つ肌になり、部分的にカサついたり、吹き出物も出てきます。

また悪玉菌が増えるということは、善玉菌が減ること。これまで善玉菌に代表されるビフィズス菌が行ってきたビタミンB群やビタミンKの合成能力が低下することも肌には打撃です。

とくにビタミンB2やB6、パントテン酸が不足すると、皮膚や粘膜が敏感になり、口内炎、口角炎などができやすく、肌荒れや髪の毛の傷みなどをまねきます。ナイアシンの不足は皮膚のトラブルを助長します。

院内感染で死者が出るなど、近年、免疫力の低下が取り沙汰されています。生活環境があまりに清潔になったために、バイ菌や寄生虫まで排除した結果、それらと共生することのなくなった人間は、いつしか免疫機能を弱めてしまったといわれています。

この免疫機能の要衝でもあるのが腸だと知っていましたか? 腸管リンパ装置をはじめとして、免疫細胞のなんと30% が集まっていて、病原菌などの外敵と栄養素などの有益なものを判別しながら、受諾作用と腸壁にバリアをつくって外敵が侵入しないように防護する排除作用を繰り返しているのです。この精妙な免疫システムも、腸内フローラのバランスが崩れ、悪玉菌がはびこってくると、うまく機能しなくなってきます。すると食中毒やインフルエンザ、結核などの感染症をまねいたり、ガンやC型肝炎などの深刻な病気の一因となったりするわけです。

また、近年増えてきたアレルギー症状と密接に問わっているのもこの腸の免疫システムです。食習慣の欧米化で、肉食が増え、タンパク質を多く摂るようになったために、小腸までの間に十分に分解・吸収されないままに大腸に送られてくる「異種タンパク質」。これが悪玉菌によって傷ついた粘膜に進入しようとします。
それを防ごうと免疫機能が活性化するのですが、その際、ある免疫機能が過剰反応を起こして、全身の粘膜に広がってしまいます。

そしてタンパク質がいずれかの粘膜に触れるとばっと反応を起こす、それがアレルギー反応なのです。このアレルギー反応を抑制する鍵を握っているのが乳酸菌といわれています。乳酸菌の細胞壁に含まれるリボ多糖体という成分が、別の免疫細胞を活性化して過剰反応している免疫システムを抑制します。

スーパーなどの食品売り場にズラリ並ぶヨーグルト製品。そのパッケージには「プロパイオオテクス」という文字がちらほら見えます。少し耳慣れないこの言菜、いったいどんな意味なのでしょうか。

これは「体に好影響を与える生菌や生菌を含む食品」のこと。つまり、腸内の善玉菌を増やす生きた乳酸菌やビフィズス菌などのことです。

「プロパイオオテクス」はアンチバイオテックス(抗生物質) と対極にある言葉です。抗生物質は善玉菌も殺してしまいますが、プロパイオテックスは、生きた乳酸菌などを摂取することで善玉菌を増やし、腸内微生物のバランスを改善するのです。この定義にあてはまるものとして注目を集めているのが、特定の菌や菌株で作られた高機能ヨーグルトですが、日本古来の食べ物のみそ、しょうゆ、ぬか漬けなども立派な「プロパイオオテクス」といえます「プロパイオオテクス」のほかに、
「プレバイオテックス」という言葉も目にします。これは、腸内(結腸) の有用菌の増殖を助け、宿主に有益に働く難消化食品、つまり、腸内のビフィズス菌や乳酸菌の増殖や活性を高めるもの。オリゴ糖や食物繊維などがこの定義にあてはまります。オリゴ糖はみそ、しょうゆ、玉ねぎ、ごぼう、はちみつなどに含まれています。もう1つ覚えておきたいのが「バイオジェニクス」。これは生体の機能をよくすることによって腸管の働きをよくし、腸内細菌のバランスをよくするもの。カテキンや善玉菌の死骸などがこれにあたります。

かつては、乳酸菌は胃酸や胆汁液で死滅してしまうといわれていました。けれど、最近は、胃酸に強く、生きたまま大腸に届く強力な菌で作られた高機能ヨーグルトも多くなりました。

健康に役立つ機能性と安全性が厚生労働省から認められて「特定保健用食品」に指定されているヨーグルトもあります。これら、手軽なプロパイオテックスとしてのヨーグルトは、菌が生きたまま腸内にたどりついて、フローラをつくり腸壁を守る働きは同じですが、ヨーグルトごとに菌種、菌株が異なります。

先に腸内フローラは個人によっても異なるといいましたが、個人ごとに合う菌種、菌株も存在します。しばらく続けて便通がよくなるなど、体に合ったものを見つけてください。また、ヨーグルトを3日間食べないと、腸内フローラが変わるという結果も出ています。

食べ続けることも大切なので、飽きずに食べられるようにフルーツを加えたり、生のままサラダなどの料理に使うなど、いろいろな工夫をすることも必要になってきます。


腸のポリープもケフィアヨーグルトで消失し、快腸





2014年8月26日火曜日

健康&美を左右する腸は第二の脳

ストレス時代、腸の病気が急増中。朝、出勤途中に何度も電車を降りてトイレにかけ込まなくてはならない人や、会議中に腹痛で何度もトイレに行きたくなる人も増えています。これは、過敏性腸症候群といって、満員電車や仕事のストレスが腸を緊張させて起こる症状。腸が緊張して便が早く通過するために起きる下痢と、腸が激しく収縮するために便の通りを阻害して起きる便秘を繰り返すのが特徴です。

このように、腸は精神的ストレスによっても反応するきわめて繊細な消化器官です。ストレスやイライラがあると、自律神経のアンバランスから腸管神経への指令部分が過剰反応の状態になって、腸が異常な運動を起こすわけです。毎朝のことではなくても、たとえば旅行先で便秘になる人も多いはず。
楽しいはずの旅行ですが、心身は意外に緊張しているために起きるストレス性の便秘〈脳で感じるより先に腸が反応する。それが、腸は第2の脳と呼ばれる所以なのです。

消化器の長さは口から肛門まで9~10m。小腸は十二指腸、空腸、回腸に区分されていて6~7m。続いて盲腸、結腸、直腸などの大腸へとつながっていきます。食べたものは、24~72時間かけて消化、吸収、排泄されていくわけですから、長族だと思いませんか? 食べたものの栄養素は、各消化器官で吸収しやすい大きさに分解されて、大部分は小腸で吸収され、体に必要な物質が生成されていく(代謝) わけです。それでは食べたものは、実際に口からどのように肛門までたどりつくのか、およそ10mの長旅をたどってみましょう。まず食べ物は口に入ります。ここからすでに消化の旋はスタートしています。

食べ物を噛み始めると、唾液が分泌されます。唾液には糖質を分解する酵素が含まれていて、噛み砕かれて細かくなった食べ物と混ざります。ご飯をよく噛んでいると甘さを感じるようになるのはこのため。唾液には抗菌作用や発ガン性物質を排除する酵素も含まれているので、よく噛んで唾液をたっぷり出すことが健康の第一歩。

また、生活習慣病の元凶となったりシミやシするカタラーゼやSOD酵素なども含まれています。
たとえばごぼうのように不溶性の食物繊維が豊富な食べ物を噛めば、それだけ唾液の分泌が促されこれらの酵素の分泌量も増加します。胃が疲れているときをのぞいて、日ごろからきっちりと歯ごたえのある食べ物をしっかりよく噛んで食べることが大切なのはこのためです。1日の胃酸の分泌量は約リットルといわれますが、忙しくて食事時問が不規則になると、それがストレスとなってて濃い胃酸が分泌されてしまうことも。

濃い胃酸は胃の壁を傷つけるので、心して3食きちんと食べるよう努力しましょう。こうして飲み込まれた食べ物は食道を通過して胃に入ります。食べ物をキャッチした胃では、さっそく胃液が分泌され、胃の運動によって胃液と食べ物が混ざります。胃はちょうどミキサーのような働きをしているのです。胃液にはタンパク質分解酵素のペプシン、塩酸、胃壁を守る粘液などが含まれています。塩酸はカルシウムを水溶性にして小腸での吸収を助けたり、細菌の繁殖を防ぐ働きをします。そして胃に食べ物が入ったことがわかると、反射的に腸が動き始め、消化吸収の準備をととのえます。胃の内容物はまず十二指腸で迎えられます。十二指腸の入り口には幽門弁と呼ばれる器官があり、内容物がきちんと中和されてアルカリ性になっている場合み開いて、少量ずつ受け入れるのです。十二指腸は小さな器官ですが、ここですい臓からのすい液、胆のうからの胆汁が分泌され、すい液は糖質、脂質、タンパク質を分解し、胆汁は脂肪の乳化を行い、吸収されやすくします。*十二指腸でさらに分解、乳化された内容物はいよいよその先へ向かいます。

小腸全体の長さは5〜6 m。〝小さな腸″ とは名ばかりで、消化吸収の役目を果たす粘膜の絨毛部分を広げると、テニスコート一面分にも及ぶ巨大消化器官なのです。この小腸で栄養素の大部分が分解、吸収されます。絨毛の表面には栄養を吸収する吸収上皮が、根元には消化液(腸液)を出す分泌腺があり、ぜん動運動により、かきまわされ、消化、吸収されます。吸収された栄養素は、毛細血管やリンパ管を介して静脈1心臓1全身に運ばれます。小腸で吸収し残した水分とミネラルを吸収するのが大腸です。ここには、400〜500種類、100兆個、重さにして約1也にも及ぶ腸内細菌のほとんどがすみついていて、食物繊維などの未消化物を発酵させ、分解し、排泄しやすいよう常に活動しています。腸内細菌についてはパート2で詳述しますが、400〜500種ほどの腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類に分けることができます。
  1. 口食べ物を噛み始めると唾液が分泌される。唾液には糖質を分解する酵素が含まれ、抗菌作用や発ガン性物質を消去する機能も。
  2. 胃食べ物をドロドロにするミキサーの働き。胃液にはタンパク質分解酵素のペプシン、塩酸、粘液などが含まれ、細菌の繁殖を防ぐ。
  3. 小腸腸夜が分泌され、栄養素の80%が分解、吸収される。吸収された栄養素は、毛細血管やリンパ管を介して静脈→心臓→ 全身に。
  4. 大腸小腸で吸収し残した水分とミネラルを吸収。腸内細菌が、食物繊維などの未消化物を発酵させ、分解。排泄しやすいよう活動。
  5. 肛門内肛門括約筋は便意を感じると緩むしくみ。外肛門括約筋をを意識的に緩め、おなかに力を入れて排便が完了する。
ビフィズス菌に代表される善玉菌が、腸内発酵を進め、病原菌を退治し、人体に有益な物質を生成します。一方、悪玉菌は腸内腐敗を進め、有害な物質を生成します。日和見菌はふだんおとなしくしているのですが、悪玉菌が増えてくると悪玉菌の味方をし始めるものもあります。

消化が進み、小腸までの問にほぼ液状となつていた消化物は、大腸の上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸とぜん動運動で順に進むうちに水分が吸収され、健康な状態なら、半株り状になっていきます。下行結腸からS状結腸付近にためられ、ある程度たまったら直腸へと移動します。直腸に便が入ると、内壁が圧迫され、それが信号となって脊髄神経を通り、脳へ伝わり便意をもよおします。
そして肛門から排便。肛門には内肛門括約筋と外肛門括約筋が備わっていて、内肛門括約筋は便意を感じると意識とは関係なく自然と凄みます。外肛門括約筋は、意識的に緩み、おなかに力を入れて排便が完了します。外肛門括約筋で排便をコントロールできるのですが、自律神経系が排便の信号を送っているのに、いっもがまんばかりしていると、神経がマヒして、重症の便秘に陥ってしまうことがあるので、注意しましょう。さて、体内の消化吸収の長旅はこうして終わります。けれど幕を閉じる前に、おみやげが便として残っているので、要チェック。腸内に100兆個もすみついている腸内細菌。

人によってその分布のしかたは千差万別といわれていますが、あなたの腸の中はいったいどうなっているのか気になるところではありませんか? これは、便をチェックすることでその様子がよくわかります。便はとても大切な健康のバロメーターなので、パート8で詳しく述べます。優に関しても個人差はありますが、黄褐色や黄土色の明るい色の便がバナナ2本分ほどというのが健康な便の目安。善玉菌がしっかり活躍している証拠です。一方、悪玉菌がはびこってくると、色が濃くなり、においもきつくなります。和式トイレから洋式に変化して、便をしみじみ観察する人が減っているといわれていますが、もしも日々、健康で美しくありたいと願うならば、トイレタイムをもっと大切したいものです。ここまで述べてきたように、腸はびっくりするほど周到に食べ物を消化吸収し、私たちの健康を維持していることがわかりました。

とくに大腸は100兆個もの常在菌の力を借りて、発酵という技術を用いながら、みごとに未消化物を分解し、スムーズな排泄へとつなげていきます。その満巧なメカニズムも、腸が第2の脳といわれる所以なのです。

忘れてならないのは、腸も神経を持っているということ。さまざまな肉体的、精神的ストレスによって、便秘や下痢のほか、潰瘍やポリープなどの病気を引き起こすことがあります。腸に影響を及ぼすストレスの大きな要因として、食生活の変化があげられます。従来の日本型食生活からタンパク質や油脂分の多い欧米食へと変化し、その変化に追いつかない体は、知らず知らずのうちにストレスを受けます。
また、多忙な現代人の生活に合わせて、24時間いつでも食べ物が手に入る状況。それはとても便利なのですが、1日3食規則正しく食べてきた人間にとって、四六時中食べ物を口にしたり、欠食したりすることは、大きなストレスになるのです。

大腸ガンは着実に増えており、最近では、大腸粘膜が赤くただれ浮腫を生じる潰瘍性大腸炎や、口から肛門までできものができるクローン病といった、決定的な治療法がまだわからない慢性的な病気も目につくようになってきています。また、ジャンクフードやファーストフードばかりに頼る食生活を続けたり、食物繊維の足りない食事が続けば、腸はたちまち悪玉菌の巣窟になり、免疫力が弱まり、体調を悪くすることにもつながります。私たちは、この大切な消化器官にもっと関心を持ち、毎日の生活に気配りしながら、上手につきあっていくことが大切なのではないでしょうか。腸をきれいに保つことは、心身ともに健康な美しさを手に入れる近道でもあるのですから。


2014年8月24日日曜日

日本人の食物繊維摂取量は大幅に減少している

かつて、野菜や穀物の外皮や筋などは不要のものとみなされていました。栄養的にも、消化されない邪魔ものでした。けれども、食物繊維の研究が進むにつれて、邪魔ものに実にさまざまな生理作用があることが判明。健康維持、増進に欠かせない成分として見直され始めました。
人間が生きていくうえで欠かせないエネルギー源となるのが三大栄養素といわれている糖質、脂質、タンパク質。さらに体調を準えるビタミンとミネラルを加えて五大栄養素と呼ばれていますが、これにもう1つ、重要な第6の栄養素として加えられるべき存在となったのが『食物繊維』なのです。
雑穀米や玄米が見直されたり、全粒粉で作るカンパーニュが人気を集めたりしている昨今です。けれども、それはごく一部の世界の話。毎日の食生活の欧米化や加工食品やファーストフード、インスタント食品の出現により、日本人の食物繊維摂取量は、この30年間で20%以上も減っているのが現状です。
食物繊維摂取量に反比例して増えたのが、便秘、大腸ガン、乳ガン、糖尿病などの生活習慣病です。

こちらを読むと現代人の腸が危機的な状態に陥っていることが数字からもよくわかります。

食物繊維の目標摂取量は、1日当たり20~25gとされています。しかし、昭和26年に27.2gだった平均摂取量が、平成13年にはわずか14.6g。日本人の食物繊維摂取量が年々、減少の一途をたどっていることがわかります。そのいちばんの原因として、食卓のメニューの変化があげられます。
かつては野菜をゆでる、煮るなどのひと手間をかけておひたしや煮物で野菜を存分に食べていた日本人ですが、生野菜を盛りつけるだけの手軽なサラダに変わることで、野菜の摂取量が減少しました。煮物は妙め物に変化することによって、油脂がプラスされる結果になりました。
骨がある魚は敬遠され、手間のかからない肉料理が主役になっていったのです。
さらに、年齢段階別食物繊維摂取量を見ると、20代、30代の若い世代に食物繊維摂取量が少ないことがわかります。これは、若い世代ほど食生活が不規則になりやすく、スナック菓子やファーストフードなどを好んでいることの現われ。中高年の世代と数値が異なることから、家族といっしょに食卓につかずに、個々に好きなものを食べている食卓のシーンが浮かび上がります。

2014年8月23日土曜日

腸年齢をセルフチェック

今、あなたの腸はどのような状態なのでしょうか?生まれたばかりの赤ちゃんの腸は無菌状態で、生後1週間もすると、腸内細菌が増え始め、その95%がビフィズス菌で占められた状態となります。生まれたばかりの赤ちゃんのうんちがちっとも臭くないのは、ビフィズス菌のおかげなのです。そしてぷるぷるのキレイな肌をしています。
ビフィズス菌は代表的な善玉菌ですが、加齢とともにウエルシユ菌に代表される悪玉菌が増え続け、寝たきり老人の場合は、腸内細菌のわずか5%しかビフィズス菌がおらず、そのほとんどが悪玉菌になってしまいます。
腸内の状態は人によってさまざまで、細菌の分布も、ちょっとした環境の変化や心理状態に影響されて、悪玉菌優勢になったり、善玉菌優勢になったりします。
消化吸収という重要な営みを担っている腸は、思いのほか繊細な器管。個人差もかなりあり、日々の生活の積み重ねのなかで、年齢より若く元気な腸の人もいれば、年齢よりもずっと老けてしまうこともあります。あなたの腸年齢はいったい何歳なのか。以下の表でセルフチェックしてみましょう。
  1. 肉料理が好きで食べる頻度も多い
  2. 野菜不足
  3. 寝付きが悪く睡眠不足気味
  4. イライラくよくよすることが多い
  5. 肌荒れや肩こりが気になる
  6. 最近、脂肪が気になる
  7. 朝食後に便意がない
  8. トイレタイムが長い

あてはまった数

  • 0~3
    あなたの腸は若くて元気いっぱい。お肌のコンディションも良好。でも、lつでもあてはまるものがあった人は改善する努力を。
  • 4~7
    今は元気と思ってもカラ元気の感が。とにかく要注意。このままの生活を続けていると、腸年齢はどんどん高くなってしまいます。
  • 8~10
    はっきりいって、とても心配です。あなたの腸は実年齢よりかなり老化していて、お肌のコンディションも最悪。今すぐに生活改善を
セルフチェックの1~3の項目は、自分の腸の状態を知るために、まず毎日の食生活を振り返ることが目的の設問です。
たとえば、レストランに行くとついつい肉料理を注文していたり、スーパーで買い物をしていて魚売り場よりも肉売り場で買うことが多い人は、肉料理を食べることが多い人。
どうしても動物性脂肪を多く摂るために、腸内は悪玉菌が増えやすい状態になっています。食生活の欧米化によって、腸のガンにかかる日本人が増えたのも、かつておもに煮物や魚料理を食べていた日本人が、サラダと肉料理を多く摂取するようになったことと無縁ではありません。サラダなどの生野菜だと、カサがあるわりに野菜の摂取量はさほど多くはならず、煮物などで食べていた根菜類を食べる機会も減り、食物繊維の摂取量が少なくなってしまいます。
日本人の便の量は、戦後、調査したアメリカ人がびっくりするほど多量だったのですが、今ではアメリカ人の平均と変わらなくなりました。厚生労働省は、1日に摂る野菜の目安量を350gと定めています。肉料理に添えるサラダでは、到底、目安となる野菜量をカバーできません。
アメリカでも「five a day」をスローガンに、1日に野菜料理を5皿とろうと呼びかけていま14す。シンプルな野菜料理1皿で摂れる野菜はだいたい70gなので、70 g×5皿でちょうど350 gというわけです。
漠然と350 gというとわかりにくいのですが、1日5皿野菜料理を食べると覚えておくとわかりやすいはずです。ただ、これに加えていも類を1日100 g摂るのが目標とされているので、メsi舛aday、が理想です。一度に6皿でなくて、朝に1皿、昼2皿、夜3皿… … 。そんなふうにきちんと野菜を食べる努力が大切です。また、ファーストフードやインスタント食品をよく利用する人も、野菜不足に陥ります。ファーストフード業界も気をつかって、最近はサラダなど野菜メニューも提供していますが、量的には不足状態です。
また、少しでも食べやすいように口当たりよく調理されたファーストフードは、食物繊維が少ないので、その点からも、繊維不足で便秘をまねくことも心配されます。ファーストフードやインスタント食品は、本当に忙しくて、1食抜いてしまいそうなときなど、上手に利用するのが賢明です。
セルフチェックの4~6は、腸の老化がみられる人に現われてくる症状や、老化をまねく生活習慣をチェックするようになっています。
たとえば、腸内で悪玉菌が増えてそれが吸収されると、肝臓は必死で解毒しようとします。すると肝臓に負担がかかり、体全体が疲れやすくなり、眠りも浅くなってしまうのです。肝機能が低下すると、疲労のもとと呼ばれる乳酸もたまりがちになり、肩こりに悩まされたりします。そんな状態がイライラやくよくよなど不安定な精神状態を生むのです。また逆に、精神的なストレスが腸に打撃を与えることもあります。いずれにしても、イライラやくよくよは腸の注意信号の一つとして受け止める必要があります。腸のコンディションは直接肌のコンディションとなって現われます。
これは、肝臓の働きが鈍って、皮膚の原料にもなるタンパク質の合成能力が低下するから。また、肌の細胞を活性化するビタミンB群を合成する腸内の善玉菌が減ることで、肌の修復能力も低下してしまいます。
また、便秘がちで腸の機能が鈍ると、太りやすく、ダイエットがしにくくなります。
ダイエット中の人は食事量が減ることから便秘になり、それがやせにくい体をつくる…といった悪循環に陥らないよう、腸の機能を根本的に見直していくことが必要です。このように腸の老化が進むと、疲れがたまり体脂肪も増え、結果として階段ののぼり降りで息切れしてしまうことにもなります。
9~10は排泄に関する設問です。健康な腸の持ち主は、朝ごはんを食べた後にごく自然に便意をもよおします。これは「胃・大腸反射」と呼ばれる体に組み込まれた反応で、朝食後にいちばん強く起こるのが特徴です。まったく便意がないのは危険信号です。また、便意があってもトイレタイムが長ければ、便秘などで健全な排泄がない証拠。腸の老化が進んでいる信号として受け止めましょう。